こんにち動画流尻群 エンドロールについて②

こんにちは。

また前回の続きということで、自分の担当したエンドロールの動画部分について色々と
備忘録的に書き残しておこうと思います。




●ボトル(BobineKS)さん、伊尻さん







ここ数年(?)人気のvaporwave「風」の画面で構成しています。
前パートからの画面切り替えも雰囲気に合いそうなものを選択。

vaporwave「ぽい」画面あるあるとして

ギリシャ彫刻
・ちょっと昔の日本のアニメ
・へんてこ日本語テキスト

…が使われている印象なので、これまでに動画内で登場した、あるいは参加者に
まつわるモチーフから上記に該当するものを一部、組み合わせています。

ダビデ像/女神像   → 男女パート。
紙コップを持つ手   → コツ連打らさんがニコニコで最初に使われていたアイコン。
・画面中央の男性アイコン→ スパロボKのミスト・レックス。
              流尻群のパーツが出始めた頃のボトルさんtwitterアイコン。

眞鍋かをり      → えーりんパート。
              女神像の斜めのラインと元画像の頭の切れた角度が
              ほぼ一致していたので使いました。


「濡れたまつげの」は少し長くなりますが、これは「きゅんっ!ヴァンパイアガール」の
歌詞です。しゃもじPの遺作となった「お姫ちんLADY」において、お尻ふりふりダンス
部分だけを抽出した動画が流れ続けるシーンがあり、そのダンス部分の歌詞だった

「濡れたまつげの」

…が何度も画面に映る、というネタが元になっています。



しゃもじPが参照したと思われる動画↓


あと、

BobineKetSu → BobineKS 
・伊尻さんの「尻」の字だけが少し光る

…の2つは、エンドロールの動画を作ると決めた時からやりたいなと思っていました。
ご両名ごめん



●コツ連打らさん、フィリップさん



二回目の連打らさん登場ということで、19年12月現在も同氏がアイコンに使われている
アラサーさんにご登板願いました。

・お尻の果てまでイッテQ → ハレ晴レパート
矢口真里        → nowhere、パーフェクトスター・パーフェクトスタイルパート
・けつこんおめでとう!  → お嫁にしなさいっ!パート

フィリップさんのアイコンに使われていたゲームのキャラが自力で何か分からず
その手のジャンルに詳しそうな方にも協力いただいたのですが最後まで特定に至らず…
ということで、ニコニコで使われていたアイコンのまま動画内でも使用することに。

アラサーさんがスーツだったので、重ねてみたらテレビ番組のワンシーンみたく
なりました。どちらかというと試験放送?
キャスターのような雰囲気だったので、Lighting水野晴郎showerのスタジオセット
背景に使おうかとも思ったのですがゴチャゴチャしすぎるのでやめました。

そして矢口真里さん再婚・ご出産おめでとうございます。
よもや流尻群投稿までの間に、不倫→再婚→中田氏の流れを見届けることになるとは…




●BaN長さん、とそちかさん



直前の連打らさん・フィリップさんパートでたるき亭のだるまを使っていたのは、
BaN長さんに合わせてこのシーンに繋げるためでした。
後ろにはヘレン。

とそちかさんに関しては、提出いただいた動画をそのまま流さず、中心にお尻を
置いたままにしたことに負い目を感じたことから、せめてものお詫びになればと
氏の個人作からイメージされるモチーフを複数引用しています。
このシーンのだるまはこの動画ですね。



その他、これ以降のシーンでは以下の動画からも。






背景は歌川国芳「東都名所 かすみが関」より。
変身(?)後に和風になるのは特別な理由があるわけでなく、単にここまでこういう
テイストで作ってなかったからやってみるか、という思いつきです。

もう少し版画っぽく加工したかったですね…
名前のところも千社札みたいにして、もう少し凝った装飾にしようかとも思ったのですが、
数秒のシーンのわりにゴチャゴチャしすぎるのもな、と思いやめました。



●1時さん



タイトルロゴ等を作ってくださった1時さんも一連の演出の中で紹介したいなと思ったので、
ちょうど元メドレーのリトバスの位置で、リトバスEXのタイトルパロ風に。
フォント見本からのトレスなので停止して見ると粗が凄い。




直後の飛んでいく原西さんはギャグ大全の「fly away~」です。





●しゃもじP、ちーかまさん




1時さんパートの続きということで、リトバスEXOPに登場する屋上を切り抜いて
そのまま使っています。
ここも停止して見ると粗が凄い、というより実は切り抜く範囲を間違えてるんですよね…
落下しないよう金網が本当は張られているはずなんですが。

ふるふると震えるヒヨコの元へ、右から聞こえる「よっ」の声に合わせてしゃもじが登場。
(動画によって視覚化していませんが、ここ以外にも「よっ」は使われています)



ちょっとバッカーノのOPぽい感じ。

ひよこはニコニコ・twitterで実際に使われていた、ちーかまさんのアイコン
正確にはHIKAKINが購入したことでも知られる「夢ひよこ」ですね。

Tmboxについては主にサービス終了(とその後の同じ作者が手掛けたサービス)に
関していろいろと思うところもあるのですが、このサイトなくしては、そしてしゃもじPが
このサイトに音源を遺していなければ、決して今の流尻群は生まれなかったわけで…

そうした感謝も込めて、左上にそっとTmbox音源を呟いた際に付加される
きいてなう を添えています。




上空から他の参加者全員(とNSC入学当初の原西)が集まり、掌からこぼれ落ちた星々を
ひよこに贈っています。

今は飛べずに一人で震えるだけのヒヨコも、たくさんの仲間の力によって
何度でも蘇る不死鳥のように、力強く遥か空へと羽ばたくことができる
…という寓意も込めて。



これも思い出したら加筆するかも。

(もうちょっとだけ続く)


こんにち動画流尻群 エンドロールについて①

こんにちは。

前回の続きということで、自分の担当したエンドロールの動画部分について色々と
備忘録的に書き残しておこうと思います。




この記事を見に来る方は十中八九すでに流尻群を見ているので良いかとは思いますが、
ネタバレしかないので未見の方は心得ていただければと思います。



●動画全体のコンセプト

動画を作ろうと決めた時点で固まっていた方向性は次の2つ。


①エンドロールまでは静止画/4:3だったのが、動画/16:9に変わる
②「原西です」の音声部分までギャグ大全動画素材を使わず、真ん中のお尻から
 モノマネ紅白のご本人登場のように原西が登場する


この2点はボンヤリとですが考えていました。
tmboxへの投稿者の方々へ静止画を募集した際、4:3を指定したのは①のため。
とはいえ、先の2点以外はしっかりと考えておらず頭をひねり出したのは
今年に入ってからになります。

実際に手を動かし始めてから決めたのが以下の3点。


①導入までは生クリームさんが作られた音MLEの動画を参考にする
②メドレーの最後のパート自体をスタッフロールにする
③それまでのパートの静止画中に登場したモチーフがゴチャ混ぜで再登場する


は皆さんも記憶に新しいであろう(?)↓の動画ですね。



MLEでこの動画を見た時は感動を覚えたと同時に「最低でもこのレベルが
要求されてしまう…!」というプレッシャーを勝手に感じていました。
振り付けの大部分を参考にしています。
またお尻が三つ登場するシーンは、連打らさんがエンドロールの音声を徐々に
フィルターが上がっていくようにミックスされていたので、聞いた時に思い浮かべた
「幕が上がるイメージ」を反映させました。


については、流尻群に限らずそのうちどこかでやってみたいと思っていたことです。
具体的にはこの動画のEDから刺激を受けています。次々と演出が切り替わっていくのは
まさにそのもの、という感じですが…


もう7年前なんですね…


の素材シャッフルはこの動画からかなり刺激を受けています。



具体的にどうごちゃ混ぜにしたかについて後述するとして、
「動画の最後に向けて、それまでのパートで前フリをする」構成については
BB合作のノリへの憧れも多分に含まれてます。



無秩序に配置されたはずのものたちが、最後に混然一体となる気持ちよさを
再現してみたかったのですが…難しいですね。
ここからは個別の映像について書いていきます。
分量に差があるけど許してね。



陰陽師パート




Q:原西孝って誰だよ
A:これは完全に誤字ですね…本当に原西孝幸さんごめん。
  しかもよく見たら後ろのお尻2つとの前後関係もおかしい。ごめん。

ここはコメントでもあったように、男女パートにあったクイズの伏線回収です。



原西さんは一人しかいない、でも尻の妖精たちは無数に存在する、というスタンスで
広げる世界観を設定したので(エンドロールに関してはですが)、原西さんは一人だけです。



●生クリームさん




ここは元からPV再現で行く予定でした。
後ろにうっすら見えているのはお嫁パートで使った背景画像。
なんとなく寂しいなと思ったので合成していますが特に意味はありません。




●masさん、あつんどsonさん




ここは、あつんどsonさんのアイコン画像が誰なのかを調べる作業から始まりました。
名前を検索して出てくる画像が同氏のアイコンとかなり違うので、本当に
合ってるか途中心配になったのですが…大丈夫ですよね?

背景は夜のカフェのイメージ。どうせ数秒しか映らないし遠近の違和感は拘らなくて
いいだろうという感覚で作っています。
作者・パート名の文字はドラマのスタッフロールのような雰囲気にしたかったのですが
凝りきれませんでした。



●コツ連打らさん、竹塔さん、Ostrich



ここは見ての通り動物・ジャングルがテーマに設定されています。
アンリ・ルソーとか田中一村とかから引っ張って来てます)
そのため、このパートへの導入は双眼鏡から視点が広がるように
画面切り替えしました。

括りとしては、tmboxに流尻群のパーツを上げた初期の人たちといった感じです。
あと結果的にそうなった、という理屈ですが特に音声の提出が多かった人。


奇しくもオランウータン、ダチョウ(と)と生き物つながりでもあったので、
ジャングルでいいかーという流れに。
竹塔さんの画像は「富貴竹」とよばれる中国における門松のようなもの。

たらればばっかりで申し訳なくなってくるんですが、本当はもっと
人形劇みたいな感じで動かしたかったんですよね。



2010男尻のハイジパートを思い浮かべた方もいらしたかもしれませんが、
どちらかと言うと↑のバトルドームMADのイメージが前提にあります。



けものフレンズ風のロゴは1時さんに作っていただきました。
無茶振りに応えていただいて本当にありがとうございました。



●感想さん




ジャングルから打って変わって、夜のネオン街をイメージしてます。
当初はサイバーパンクな感じにしたかったのですが、迷走してこんな感じに。
感想さんの担当パート表記がエセ中国語になっているのはそのせいですね…
にこ・ことりの衣装も雰囲気に合わせて選択。

・「よい子はお尻で遊ばない」
 → 某氏が昔twitterに上げていた画像を拝借。
   検索しても一切情報が出てこないんですが、この看板本当に存在するんでしょうか?

・にこ、ことり
 → それぞれ晴れハレ、1000%スパーキングパートから。
   ことりさんは元々傘を持っていたのですが、無理やりホーロー看板を持たせました。

・かんそうきかしてくださいね
 → 感想さんのユーザーページのプロフィール文です。
   ホーロー看板のデザインはサンヨーの洗濯機のものから。

・真姫、東幹久、「これから尻に敷かれる」
 → それぞれ晴れハレ、1000%、お嫁パートから。
   ここまでの動画に出てきて一番、(物理的に)尻に敷いてくれそうな人は
   誰かなあと思い選びました。


忘れてることがあったら追記するかも。


(続く)

こんにち動画流尻群 自分の担当箇所について思い出しながら書いたメモ

こんにちは。


この記事は「こんにち動画流尻群」について、自分が担当した箇所を中心に
連打らさんの記事では長すぎて書けない内容を補完するために書いたものです。



自分は後述する複数の音声、冒頭・エンドロール動画、静止画まとめを担当しています。
エンドロール動画に関してはまた別稿ということで、ここでは個人で担当した音声のことを
中心に解説していきます。



03. ハナマル☆センセイション、04.caramelldansen

前半と後半でメインの旋律が入れ替わるので、音声も前半と後半での
切り替わりを意識しています。

・裏メロディとなる前半のウマウマは「でー」、後半のハナマルは「ちわー」メイン

・表メロディとなる前半のハナマルは裏と対になるよう「ちわー」メイン

…といった具合。
またこのパートに限らないですが、原曲・元メドレーにないメロディをいろいろ足して
遊んでいます。


05.激突!グルメレース

このパートとみくみくに関しては、既に作られていたエンドロールパートの
音声と音の置き方が一致するように作っています(しゃもじPが作ったエンドロールの
初稿の時点で「しりでー」メインで作られていました)。

ラストの16分連打のリズムはI’m so happyのそれですが、正確にはしゃもじPによる
一連のハイスピードver音MADの「終盤に16分連打が入る」ネタを入れたものです。


これを入れたかったのでメドレーもちょびっと引き伸ばし。
ここまで12~14トラックくらい?1トラックに2音声入れてるところがあったので曖昧。
音が徐々に増えていくイメージ。



10.男女、11.モンタギュー家とキャピュレット家、12.i'm lovin' it

ちんこ ちんちんこ ちんこ
うんこ うんうんこ うんこ
ちんこ ちんちんこ おちんこ ちんこ
うんこ おしっこ でっでっでーっす

男女の静止画は当初別のものを用意していたのですが、エンドロールの映像案が
ある程度固まった時点で最後への伏線としてクイズ形式に。



13.The Last Wolf Suite~志々雄真実の組曲






14.クリアまでは眠らない!

尻です お尻です 俺の尻はここです
ここ一日こんにちは

特に歌詞に意味はないですが、「ここ一日」は昔ボツったケツアンカーの
尻の妖精MADに使ってから、そのうち使おうと思っていたのを何となく入れた
ような記憶があります。
どちらかというと左右でぐるぐるしてる「こん」の刻みの方が面倒だった気が。



15.未来への咆哮

中盤前の盛り上がりを意識してベース付加、左右でギターとアルペジオもどきを鳴らして
かなり騒がしくさせました。自作パートの中でも特に気に入っている部分です。

主旋律の「こんにちはー!」は一旦ボコーダーを通して音を平らにしてから
ピッチシフトさせています。
面倒ですが、同じ素材で微妙に音色を変えたい時の手段としてこの時覚えたものです。

ちなみに静止画のカミナ、なのは、パピヨン

↑の当該パートからの着想。10年前めちゃくちゃ見てましたね…



16.エアーマンが倒せない

前パートの密度が高いので、すっきり聞けるけど手抜きと思われない程度の
密度を意識しています。
静止画でボケたのもそちらに注意を向かせる目的があったり…

また、ここはEarth お尻Beatのフレーズをそのまま使いながら部分的に
ピッチシフトさせています。

ジト目マニアさんも草葉の陰から見守ってくれていたらいいな・・・



17.メルト

好きだけど伝えられない、お尻への恋心を表現するために「すきなの」部分だけは
SEのピッチシフトにしています。

主旋律もですが、このパートではベースをちょっと色っぽくしたいなと思って
いろいろ弄りました。
この後のだんご大家族まで作らなかったのは単純に疲れてしまったのと、遊び方を
思いつかなかったというのが理由ですかね・・・
結果的にボトルさんがすごく楽しくしてくださいました。



19.風の憧憬、20. 雪、無音、窓辺にて。

連打らさんの投稿を受けて、自分が最初に作った音声パートになります。
バラードはどちらかといえばセリフ合わせの方が作りやすい印象なので、
ピッチシフトメインの素材で作るならどうすればいいんだろう?という
課題の解決策として、必ずしもメロディーラインをなぞらず、違うメロディと
本来のメロディとを行き来する…という実験をやりたかった、と記憶しています。




21. you

このパートは音声・静止画ともに、当時の作者さんたちがしゃもじPを思い出すであろう
フレーズ・モチーフを使っています(背景にもうっすら)。
限りなくネタの通じる人が少ない、元の歌詞に重ね合わせた作りといった感じ。


音声の元ネタは↑のしゃもじPが最後に作った尻の妖精MADから。
次の魔理沙がメドレー自体の盛り上がり部分であり、ものすごい作り込みの連打らさん作
パートだったので、脇役に徹しつつ遊んだパートです。
「わ」から始まるので「こ ん に ち・・・」で終わるよう調整。



44.YATTA!

ここまで使われていない「HIP!HOP!」を目立たせるような使い方ができる!と
思いつき、「YATTA!YATTA!」に音ハメしてみました。
ここも元のメドレーにないメロディをいろいろ足して、ラストに向けての盛り上がりを
意識しています。
他のパートに比べてかなり難産だった記憶があるんですが、特に書く事ないですね…



45.みくみくにしてあげる♪

あのね早く お尻に入れてよ(お尻に入れてよ)
ここにほら入れてよ 一日お尻見つめてる

人力部分までは「ニコ色のオールスター流星群」の当該パートからの着想。


そこ以降はグルメレースと同様、既に作られていたしゃもじPのエンドロール音声に
合せる形で「こんにちはーこんにちはーおっ尻でーでーでーでーでーっす」。

この「みっくみっくにしてやんよ」部分に限らず、しゃもじPは「一音に対して
複数文字を詰めてピッチシフトする」やり方を多用していて、それが何度も
聞き返したくなるような中毒性を生んでいたように思います。
ということで、13:26~次パートの陰陽師までの部分も氏の音の使い方を
エミュレートするように考えてみましたが・・・まだまだ遠く及びません。



といった感じでしょうか。
まだまだいろいろ考えて作っていたような気もするのですが、いかんせん時間が
経ちすぎてしまいました。

流尻群はほとんどのパートが「動画を付けることを前提としない」作りになっていて、
だからこそ好き勝手に音声を作れる(刻みまくる、激しいメロディにすると動画が面倒
といったトラブルが容易に想像できるため)というメリットを自分は感じていました。

音だけでもいろいろ考えながら作ることもできるんだなー、と思うきっかけになれば幸いです。
とはいえ、vstやEQの調整など技術的なことには一切触れてないので(というか自分が
提供できるレベルのことはTwitterなどで共有されているはず)役に立つとは思えませんが…

では、また暇なときにエンドロールの解説を書こうと思います。



おしり

2017年 10未満選(2019/11/16現在)

2016年を最後に、自分は10選に投票をしていません。

・単純に動画をいっぱい見る余裕がなくなった
・1年ほど経ってから決めた方がより冷静に、また投稿時期の差が少ない状態で評価できる

という点もあるのですが、むしろ


・本来なら自分の中で120点の動画を10個選びたいが10個も出てこず、かと言ってその中に
 80点の動画を混ぜるのはその作者さんにも失礼だし、自分の中でもスッキリしない


…という思いがここ数年は強く、だったら投票しないでいいや、となってしまっています。
ニコマス20選のように、動画1本から参加可能であれば良いのですが…

ということで、この記事では現時点での2017年の10未満選を備忘録として
書き残しておこうと思います。


新宝島



 タイトルオチをタイトルオチで終わらせない、丁寧な動画ですよね…
というかこんな組み合わせ思いついても作りきろうと思わないでしょ普通…

 前半のピッチシフトも、後半のウグイス嬢に歌わせてみたシリーズ的展開も、
手法としては過去に例があるんですが、このままピッチシフトで続いていくと
思いきや!という展開の裏切りが実に鮮やかです。最後のBBボケ集も好き。

 現在に至るまで通勤さんの動画、どれも本当に好きなんです。
とりわけこの年は特に「通勤さんの新作が見られる」ことが動画づくりの
モチベーション維持にも繋がった側面もあって、本当に感謝しかありません。





ドラゴンフォース田中

 Through The Fire And Flamesの淫夢MADかと思って軽い気持ちでクリックしたら
斜め上の展開で大草原だったんだよなぁ。

この系統の歌謡曲をスピードアップしたらメロスピになる、という全くこれまで
気が付かなかったことを最高の食材で絶品に調理してくれたような動画。

Bメロの転調は原曲の時点で好きだったんですが、こういう形で
アレンジされるともうドラフォにしか聞こえなくなってしまって、
原曲聞いた時に思い出し笑いしそうになっちゃうんですよね。
歌詞の世界観もドラフォというか、エメラルドソードにしか見えなくなっちゃうヤバイヤバイ…

「自分がクサメタルと中島姉貴が好きな理由を淫夢動画に気付かされるとは思わなかった」
ってコメントもすき。




●てくてく



作者として絶命する寸前にこの動画の温かさに救われて生き返ることができました

本当にありがとう





●職人のキリコッジ



 音・動画(静止画)ともに少ない素材を使って力技でねじ伏せていくような
作品が大好物なんですが、この動画は原曲補正も相まって何度も聞き返していました。

 サビ前の「切子のどこが好きなんだい?」でほんの少しディレイがかかって、
一瞬の静寂の後に絶叫しながら一枚絵で動きまくるかな子と智絵里の「圧」に惚れます。

 ビカビカにグローかけまくった画面に切り替わるところも、万華鏡を初めて
見た時のような、暗闇の向こうに突然美しい景色が現れた時のようなカタルシスを感じて
心地よさが半端ないです。こういう動画がもっと見たいし、評価されてほしいですね…





●膳



 動画に独自の世界観を持っている作者さんに憧れるんですが、kあっぷるさんは
まさしくその筆頭だと思います。この動画に限らず

「全く予測できない展開を矢継ぎ早に見せられる」

楽しさに溢れているのが氏の作風の特長ですよね…
あんなに皆ノリノリで膳神輿を担いでたのに、最後容赦なく付き落とす
舞妓はんの無慈悲さ何度見ても笑う。

 毎回「ランカー級の腕前で音ゲープレーされてる最中にこんなこと脳内で
考えられるのかな…」という想像をしてしまっています。kあっぷるさんごめん





●どうしようもなく


 この年以降流行った、いわゆる「音MADユニバース」というジャンルによって、
音MADにもストーリー性を重視されるような傾向ができつつありますが、真っ向から
それを壊していくような、終始「意味のない」フレーズが、郷愁をかきたてる映像と
共に繰り返されるのがたまらなく好きです。

 力技かと思いきや、よく音を聞くとアルペジオやベースラインをなぞるといった
丁寧な仕事をしていることにも気づかされて、一層「なんでこの内容にここまで時間を
費やしたんだ…」という思いが強くなります。

 何度も聞いていると、だんだん「意味がなくてもいいんだよ」優しく寄り添って
くれるかのような温かさすら感じてきて、聞くほどに味わい深い動画でした。





●白金シャケ


間違いなくこの年一番の怪作。これは絶対に10未満選から外れません。
何もかもが想像の範囲を超えてて、ひたすら笑っていました。

 鮭頭にギャツビー下半身合わせる発想も、「一緒に踊ろう」の歌詞を残したまま
枠がついて動画が進行する構成も、肝心のサビを「シャケだー!」ではなく
落下物の打撃音メインで作りきるところも、その部分の動画がシンプルでシックなのに
音声は対照的にめちゃくちゃやかましいところも、全てが大好きです。

こうやって面白い箇所を言語化していくのがもったいないと思ってしまうくらい
好きなんだなあと、この文章を書いていて改めて気が付きました。





●\ユウカッテオチャメ!/


めっちゃくちゃスマートですよね…

まず素材にしやすい絶叫系の声が少ないのに、きちんと曲の起伏に合わせて
盛り上げどころを作っているのが「匠の技」という感じです。他にも


・「みじん切りします!」の後で原曲がダンソンに合わせて刻まれてる

オバアチャンデス!→おばあちゃんだぞー→Overture

・前半のチャプチェ→後半のキャンプキャプテン


といった遊び心あふれる言葉遊びの演出が随所に散りばめられていて、より一層、
対象となるアイドルへの愛を感じました。
坂道系に限らずアイドル全般には疎いんですが、愛情表現として昇華されている形の
音MADを実写でも見ることができるとは、という驚きと喜びを覚えた動画でした。




●Juggler's Hotness


 動画ももちろん面白いんですが、個人的に注目したいのはの方なんですよね。
この作品を選出されてる作者さんがほとんど音についてコメントしてないのが悲しい…

この音声の凄い所は


①原曲の音に対する素材の音選びの秀逸さ(原曲に近いニュアンスの素材を選んでいる点)

②素材の言葉のイントネーション原曲の抑揚がバッチリハマってるところ


の二点に集約されると思います。
簡単なようでいて、この二点を意識して作るの難しいんですよ…


 特に繰り返し出てくるしじみパッション!」は①②の両方を満たしてて、
原曲を聞いてもそのフレーズが勝手に脳内再生されてしまう中毒性を備えてます。
 原曲の声ネタに関してもピッチシフトしない状態で、それに近い抑揚の語録を
探して当てはめているところがまた凄い。
 自分の中ではOshakasama Scramble!のような、近年におけるピッチシフト型の
音MADの理想の一つです。




●そのほか印象に残った動画







選曲5選

ヤマザキ天空のまつリニッジ




そもそも「春のパンまつり」に対する「秋の菓子まつり」という、
素材に対する着眼点がこの作品の見どころなのですが、
曲との相性という点もすごく印象に残るんですよね。

特にサビにかけて、ものすごく自然に入ってくるアコーディオンの音色。
一瞬原曲かと見紛う、もとい聞き紛うかのような美しさです。
バックの手拍子も相まって、演奏に合わせて皆で踊るような…
ケルト風の衣装の人たちがくるくる回っている、収穫祭ぽささえ感じさせます。

そして西洋の秋らしさを感じる前半から一転、
日本の「あき」が唐突に動画をジャックし、豊穣の喜びをしみじみと歌い上げる…

大きめのたか子フェイスを見ながら、最後に、はたと我々は
この動画が「西洋と日本の秋の対比」ということに気付かされるのです。




●銀河最強の悪人



自分はスプラッターが嫌いなのですが、この動画には何故かつい見てしまう、
不思議な力があります。演出力のなせる技でしょうか。
原曲のダークな雰囲気を素材が飲み込んでいくというか、乗っ取っていく感覚。

あと全体を通して、適度に台詞をリズムに合わせず配置しているためか
淡々とした「劇中劇」みたいな雰囲気も感じます。
0:40〜あたりの銃撃でリズムを取りつつ切り替わっていくところとか。
曲の盛り上がりでショッキングな映像もってくるのも映画っぽいですね。




●旧独裁国街道を行く



特定の曲を聞いたら特定のMADが思い浮かんでしまう、というのは
ある意味支配に近い現象だと思ってます。その代表例ではないでしょうか。

とりたてて、めちゃくちゃ好きなわけではないのに、何故かずっと
耳に残る動画ってありますよね。それです。




●当たります!!




このMADに関しては、投稿当初の状況について留意する必要があります。

同素材を初めて使った作品なのに、タグロック

「当たります!!」

だけという潔さ。多くの観者は「?」となったことでしょう。
聞いているうちにジト目マニアさんらしい、ベースまでしっかり
作られてる良作だなーとなりますし、素材しか知らない人は
ローカルCMmadとして見ていただろうことが、コメントから窺えます。

しかし実はこの作品、選曲そのものに意味があるのです。
原曲のTRINITY ARROWは、ポップン18のイベント曲。
ポップン18は戦国時代をテーマとして、複数の都道府県に
曲が割り振られているのですが、この曲は広島県に配置されています。

そして、素材となっている「TSS味なプレゼント」もまた、「広島のローカルCM」。
すなわち、動画内には一切説明がないのですが、広島という共通項によって
曲と素材とが結ばれているわけです。
分かる人には分かる、というシンプルなタグロックが醸す無骨さと、
裏テーマに気付かされた時のしてやられた感。
これこそ「選曲」を語る上では外せない作品だと思います。




●The setting 3700



元ネタのコントの音程を、部分的にほぼ変えずに使っている凄さ。
しかもそのメロディが原曲にないのに、何故かピタリとはまる気持ち良さ。
そこから今度はピッチシフトによって、素材が曲にピッタリ寄り添っていく気持ち良さ。

原曲を全く知らない状態からでも観者を一気に引き込む、
こういう強いエネルギーを持った動画を作りたいものです。

「2700はこの面白さのつもりなんだろうなあ」というコメントは悲しくなるので…
やめようね!



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【別格】
◉【バトルドームバトルドームバトルドーム



選曲というかタイトルというか
真面目にツクられているところもさらに笑いを誘います

(自分用)

900合作のおっくせんまんパートのような、作者側から明確なストーリーを提示しないが、何かしらのストーリーを感じさせる動画を適宜メモする記事。
ストーリー性の有無はあくまで主観です。

(900合作の当該パートを含む動画 中盤過ぎたあたり~)




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①作者側から明確なストーリーを提示しないが、何かしらのストーリーを感じさせる動画

Chronos × 膳



Ganymede × 膳

ビリビリに転載あり



後述のカイザーフェニッ久の流れを汲むか?
以降の同曲を使用した作品にも「ストーリー性を付加する」表現が継承?




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②ある程度、投稿者側からストーリーを提示し、極力文字より動画・音で誘導するもの



・カイザーフェニッ久:ビリビリに転載あり




①②ともに、もっとバトルドームでその手の動画を見たような気がするので
思い出したら適当にメモしておきたい

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●その他

音MADではないけど、映像だけでストーリーを想起させるもの



黄スポさんだったの今知って驚いた